役立ちコラム

なぜ動画制作の料金はピンきりで分かりづらいのか

動画制作を制作会社にお願いしよう!と思っていざネットで調べてみると、相場感が良くわからなくて結局どこの会社がコスパがいいのか比較検討しづらい、ということはよくあると思います。

実際、大体の依頼者の方たちはそう感じているとおっしゃられます。どのくらいの値段を出せばどういうことができるのかがほとんど分からない、と。

この状態というのは依頼者側も困るし、実は制作側も困ることが多々あります(例えば、依頼者様が相場を良く分かっていないがゆえに、ちぐはぐな予算感で相談に来られる場合など)。

動画制作の経験があまりない方が、相場感を分からないのは当然です。そして、こちらとしても初めての方に事前にもっと相場観をお伝えしたい気持ちはものすごくあるんです。

しかし動画制作にかかるお金は本当ににケースバイケースで、分かりやすく提示することが難しいんですよね。

イベント撮影などのわりと型にはまった撮影をするときも、条件によってけっこう上下したりするのです。

だから動画制作の価格って分かりやすく打ち出せないんです。

それが一般の方たちの「動画制作の相場ってわけわからん」状態を作り出していて、これは依頼する側にとっても依頼される側にとってもけっこう問題だよなぁと思うんですが、じゃあどうすればいいのかという良い解決策が見つからないんですね。

しかし、少しでもこの「相場感のわからなさ」を払しょくするために、制作側の視点から動画制作をするときどんな要素がその費用を左右してくるのかをお伝えしたいと思います。

動画制作の費用を左右する要素たち

人件費

まず分かりやすいのは人件費ですね。スタッフの数が多くなれば費用は多くなるし、少なくなれば費用も少なくて済む。とても簡潔です。

ではどういう役職のスタッフがいるのか、またそのスタッフを増やすとどういうメリットがあるのでしょうか?

ディレクター

動画を作る際には必ず一人はいなくてはいけない役割です。どの動画をどのように作っていくのかの方向性を決める(ディレクション)大事な役割です。

ディレクターがいないと何も始まりません。

カメラマン

カメラを構えて実際に撮影をする人です。カメラマンがいないと撮る人がいないので、この役割も絶対に必要ですね。

予算が少ない場合はディレクターがカメラマンを兼任して撮影するということもよくあります。

予算がある場合はディレクターとは別でカメラマンを入れます。

ディレクターがカメラ回せば良くない?と感じる方もいると思いますが、それぞれに人がいたほうが動画のクオリティは確実に上がりますし、万が一の大きなミスをする可能性も減らすことができます。

なぜかというとディレクターとカメラマンを一人二役でこなそうとすると、わりとすぐにキャパオーバーになるんですよね。

映像の構成も考えつつ、カメラの設定や位置、画角を考えつつってやっているとある時点で頭がパンクします。
パンクしてもそこまで大きなミスや事故が起こることはあまりないのですが、のちのち振り返ると「ああ、ここはこうやっておけばよかった、あそこはああやっておけばよかった」となることがほとんどです。

ライトな撮影だったら全然一人で兼任してもいいんですが、あるライン以上のものをちゃんと作る場合は絶対に分けたほうがみんな幸せです。

カメラマン1人に対してかかる費用は一般的には3~6万くらいです。

録音さん、照明さんなど

録音(音声さんなどどともいう)さんは文字通り撮影時の音の収録係ですね。音は動画にとってとても大事な要素なので、ちゃんと録音するのはとても大事です。
場面ごとに適したマイクの位置やマイクの種類などがあるので、誰かひとり録音専門で人がいてくれると本当に助かります。

照明さんはこれも文字のごとく照明係です。被写体を綺麗に映すためにいろんなやり方でいろんな照明を使うんですが、2灯、3灯と立てるとなるとかなり大掛かりになってくるので単純にマンパワーが必要になってきます。
そして光の当て方や光の強さもしっかり考えてくれるので、照明さんがいてくれるとすごく助かります。

録音も照明も予算がない場合はディレクターがワンオペする時もよくあります(そういう時はすごく大変です)。

録音さん、照明さん一人当たりに対する人件費は2~5万くらいが多いかと思います。

ヘアメイク、衣装など

ヘアメイクさんも衣装さんもとても重要です。
出演者の方が自分で全てセットアップできる方なら特に必要がないときもありますが、撮影直前の髪のセットや服のズレなどもなおしてくれるので、本当に助かります。

予算がないときはディレry

費用はおよそ3〜5万円ほどです。特別な衣装の場合は別途衣装レンタル代クリーニング日なども経費としてかかったりします。

制作

制作という役割は撮影のタイムテーブルの作成や食事の手配、移動の段取りなど、撮影全般にに関わる実務・雑務をこなしてくれる役です。
食事や移動の段取りが悪いとスタッフのパフォーマンスも落ちてしまうので、とても大切です。
中規模以上のプロジェクトになってくると必須になってきます。

ケースバイケースですが、費用はこちらも4〜8万ほどが多いです。

と、このよう具合で各役職に人員を配置していくと必要な費用も増えていきます。

カメラマンをいれるかいれないか、照明さんを入れるか入れないかなどの判断は、予算や作る内容によってディレクターが判断していきます。

原則的には最低1人ずつは入れたほうがクォリティを担保できますが、作る作品によっては(生々しいドキュメンタリーなど)極力スタッフを減らしてディレクターとアシスタント二人などで撮ったほうが良い場合もあります。

動画の撮影方法・場所、記録方式や編集方法

スタッフの他に動画制作の費用に関わってくるのは主にどのような機材を使って撮影するか、どこで撮影をするか、またイベント撮影などの場合はFHDで撮るのか、4kで撮るのかといった記録方式によっても費用が変わってきます。

撮影方法

撮影方法も、ものによって経費が余分にかかることが多々あります。

例えば滑らかな横移動の映像を撮りたい場合は、レールを敷いたりジンバルを使ったり小型の電動車を使ったりするのですが、どれも専用の機材が必要になってきます。

レールを引いたりする場合は運ぶ車もハイエースクラス以上の大きさになってくるので、その分経費もかかってきます。

空撮をする場合はドローンが必要なので、ドローン撮影にかかる経費が別途かかってきます。これもものによって、3~10万くらいプラスされます。

撮影場所

撮影場所もスタジオを借りる場合はスタジオ代がかかってきます。スタジオ代はスタジオの設備や大小によって本当に様々です。

動画制作が初めての方の場合、スタジオ代の高さに驚かれることも多かったりします。

しかも同じスタジオでも写真のみの撮影の場合は安く、動画の撮影は高かったりすることがほとんどです。動画はスタッフの数も多く、その分スタジオの設備が痛んだり、破損したりといったトラブルが多いのでおそらく高く設定されているのだと思います。

記録方式

イベント系の撮影の場合は記録方式によっても値段が変わってきます。要はFHDで撮るか、4kで撮るかということです。

僕のお勧めは絶対に4kです。youtubeにあげるにしろ、Blu-rayにするにしろ、絶対的に画質がいいです。

ですが、4kにするとデータの量がかなり多くなって制作側のデータストレージを圧迫しますし、編集時のPC負担も大きくなるので、いろいろと時間がかかってしまいます。

なので、FHDと4kでは4k撮影のほうがそれなりに高くなってくるのですが、個人的には、少し余分に出してでも4kで撮るのを推奨いたします。

編集方法

撮った実写映像に凝ったテキストアニメーションやタイトル用アニメーションなどを追加するなどは、別途その制作費がかかってきます。

これもものによってピンきりで、簡易的なものであれば2~4万、かなり凝ったものであれば10~30万くらいの見積もりになることもあります。

動画制作の料金は本当にケースバイケースです

ざっと制作の見積もり費用に関わってくる要素やその理由を書いてきましたが、なんとなくわかっていただけたでしょうか。

会社によってもっと細かく項目をつくったり、ざっくりまとめるところもありますが、だいたいはこんなかんじです。変動する項目が多くてごめんなさい。
しかし動画制作はいろいろと柔軟に対応していく必要があるので、何卒ご理解を頂けると幸いです。

うちもいろいろ請け負っていて、本当に一件一件にかかるコストが違うので一概には言えないのですが、イベント系の撮影はわりとテンプレ化してあるので、興味がおありでしたらこの見積もりページで選択肢を選んでなんとなくの費用感を見てみてください。

その他の撮影に関してはまずは依頼者様の要望などをヒアリングして、ご相談の内容ごとに見積もりを出しております。

うちは映像のクオリティに対してかなりコスパが良いほうだと自負しておりますので、もしご興味があれば問い合わせページからお気軽にご相談ください。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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